セブ語学留学体験

5/31からフィリピンのセブ島に語学留学に来ている。
期間は3週間。ちょっと短いけれど、今回転職するにあたっての有給消化期間を利用するので仕方ない。
というわけで何回かにわけてフィリピン留学とか実際に行った学校(MBA)とかの良い面も悪い面も、両方について率直に言及したいと思う。
今回はこちらへ来てから一週間ほどたったのでそのインプレッションと主に環境面について。

きっかけ

きっかけはまさに転職。
IT系エンジニアであれば、昨今誰でも避けられないのが英語だと思うけど多くの日本の会社では英語できなくても何とかなるのが実情。
でも、転職を機にこれじゃいかんな、と思ったわけ。
ちなみに自分の場合、読むのはまだ何とかなる。でもリスニングとスピーキングに課題を感じていた。

実はちょうど転職のプロセスが進んでいるときに八子さんのこのエントリから始まる一連のエントリ(これとかこれ)を見ていて、将来もし行くことがあればMBAにしようと考えていた。
初めて行くなら知ってる方が絶賛していたところのほうがいいだろう、と。
従っていくつかの学校を比較検討したわけでもないし、他の学校に行ったことがあるわけでもないのでそういった比較はできないので許してください。

そもそも、英語の語学留学でフィリピン!?と思ったのは事実。
恥ずかしながらそれまでフィリピンでは英語が公用語になっていることも知らなかった。レアジョブとかもフィリピン人が先生になっているのは知っていたが特別な人を囲っているだけだと思っていた。
が、しかしである。wikipediaのこのページによると英語の話者数のランキングでフィリピンは世界で5番目に位置しているではないか。
※ちなみにこの表では日本がランキングに入っていないがそれは未調査なのか単に圏外なのかは不明。
ということで次の会社が決まり、入社日の調整がつき次第申し込むことにした。

今回自分が選んだ学校は、ユナイテッドリグロース株式会社が経営するMBA(Master of Business English Academy)というところ。

ユナイテッド・リグロース株式会社 | United-Re growth,Inc

フィリピン留学、セブ留学の語学留学。社会人限定のオトナ留学 MBA


ユナイテッドリグロースさんは主にフィリピン進出支援をターゲットにしたベンチャーMBAの経営の他に同じくセブにAJITOというコワーキングスペースを経営していたりしている。
なお、このコワーキングスペースMBAの生徒ならば無料で利用可能。だが、まだ行ったことはない。

料金だが、自分の場合は3週間かつオーソドックスなスクールコースなので入学金と授業料合わせて196,000円。
ただし、これに加えて現地払いで空港からのピックアップ費用(1500ペソ)、SSP取得費用(6000ペソ)、ホテルのデポジット(500ペソ/週)が必要になる。
ホテルのデポジット水道光熱費にあてられ、チェックアウト時に精算されるとのこと。もちろん、エアコン等を使いすぎたなどでオーバーした場合は精算時の残りを払う必要がある。
さらに希望者にはポット、扇風機、携帯電話を有料で借りることができます。ポットと扇風機はそれぞれ500ペソで何ヶ月滞在しても500ペソ限り。
携帯電話は実際には端末だけ貸してもらえるのでプリペイドカードを自分で買ってロードする必要がある。
最初は携帯を借りるつもりでいたけれど、聞いたら国際電話が使えないということだったので借りるのはやめた。なのでこのあたりは注意が必要。

このあたりの料金に関しては同様の語学学校のパッケージと比較して少し高めらしい。知らなかったんだけど他は昼夜のご飯もついてるしね。
でも部屋の質、WiFiの有無などを考慮すると相応の値段かと思っていて値段設定に不満はない。
なお、この学校は原則として学生がいないということも良い。正直この歳で大学生ノリとかがいると厳しいものがある。

ちなみに、航空券は自分で手配した上でスタッフに伝える必要あり(ピックアップのため)。
自分の場合は1ヶ月を切ってから手配したのでフィリピン航空の往復で約67,000円と少し高め。
エクスペディアで予約したのだが座席指定はフィリピン航空に電話しないとできず、機体も古くパーソナルモニタなんかはあるわけもなく。
まあ、今回の件以外では乗らないだろうな。
現地までは約5時間。空港を出たところでピックアップの人が待ってくれている。そこから滞在先のホテルまではタクシーで40分くらいかかったかな。

目的

今回は3週間ということもありそれほど多くのことは期待できない。
従って、英語に関してはまず会話する際の心理的な障壁を減らすことを目的とした。
また、MBAで重視しているのは大人留学ならではのネットワーキングであり、これは自分の目的でもある。
実際にこっちへ来てから知り合った人たちと話してみて、やはり社会人になってからある程度のお金を出して留学している人たちっていうのは金銭的にも時間などの意味でも志が高かったり、アッパーポジションな人だったりが多いと感じた。

授業について

今回、自分が選択したスクールコースの場合、1コマ60分で1日あたり6コマ。1コマを除いてマンツーマンのレッスンで、その1コマはグループクラスとなる。
また、毎週金曜日の午後はプレゼンテーションの発表会が催され、その後その週で卒業される方の卒業式が行われる。
MBAではその他にも柔軟なコース選択ができるようになっていて、実際に午前中だけクラスがあって午後は仕事している、なんて人もいたり。
このあたりの詳細はMBAのサイトを見てくれるといい。

さて、マンツーマンのクラスはそれぞれ以下のような感じになっている。

Business English

これが核となるクラスでこのクラスの先生がいわゆる担任のような位置づけとなる。
このクラスは一日に2コマあり、ビジネスの現場で使われるような英語をスピーキングを中心に行っていく。スモールトークなんかもここでやる。
また、定番フレーズの暗記テストが毎日あったりする。

Speech Communication

話し方に重きを置いたクラス。
発音や発話法について教わることになる。
例えばアメリカンイングリッシュのアクセントやワードコネクションについてはここで習う

Current Event

スピーキングのクラスだが、時事ネタなどを元にディスカッションすることに重点がおかれている。
題材となるネタは事前のアンケートや担当の先生と相談して初日にすり合わせることになる。
自分の場合、IT関連、特にWebサービス関連や起業に関するネタにしてもらっている。

General Speaking

こちらもスピーキングのクラスだが、どちらかというとグラマー重視。
主に学生時代にならったようなことを英語でならいつつ、表現の幅を広げたりするような感じ。

Group Class

こちらは生徒のレベルに応じてグループ分けされた少人数で行うクラス。
何らかのテーマに沿って行われることが多いが、そのテーマ自体もディスカッションして決めたりしている。
自分が経験したものでは、面接のロールプレイやとあるトピックに関して自分の意見を述べた上でディスカッションするような感じ。
なお、この時間は生徒間の会話もすべて英語。

それぞれのクラスはかなり内容的に融通が効き、初回のクラスやその後の会話の中で少しずつアジャストしていくことになる。テーマとか自分が苦手と思っている部分、特に学びたい部分に関してリクエストすることができるのは非常にいいと思ったし、最大限の効果をあげるためには積極的にリクエストすべし。

また、先生にもよるが各クラスで宿題が出ることもある。ただし、嫌だといえば宿題はない模様。
自分の場合、宿題として映画やショートムービーを見た上で内容を説明したり、セリフを書き起こすなんていうそこそこハードな宿題を課せられているが、3週間という限られた時間でできるだけのことをやろうと思っていたのですごくいい。

先生の質に関しては日本も含めて他の学校に行ったことがないので比較材料がないが、自分にとってはあっている。若い先生も多いし人によって少し聞き取り辛いなどもなくはないが許容範囲だと思う。ちなみに先生のモチベーションは高く意欲も高い。フィリピン人って結構いい加減らしいんだけどすごく一生懸命やってくれるし、そんな素振りは全く見られない。
遠慮せずにガンガン質問しているけど嫌な顔一つせず真摯に向き合って教えてくれる。特に微妙なニュアンスの違いなんかは面倒な類の質問だと思うけれどどの先生もすごく丁寧にわかるまで説明してくれる。
英語力の問題も相まって細かいことに関する質問はしづらいんだけど、こちらの拙い英語を必死に理解してくれようとしてくれるので遠慮なく質問してちょっとした疑問をクリアにしていったほうがいいと思う。

ホテルおよび近隣の環境

ホテルは非常に綺麗なほうだと思う。聞くところによると同様のその他の学校の宿は古かったり汚かったりという話を聞いたので自分にとってはすごくよかった。
とはいえ、フィリピンクオリティであることを踏まえておく必要はある。

自分の場合、27階の一人部屋で、異なる条件だとまた違うかもしれないが、

  • バスタブはなし
  • アメニティとしてシャンプーとボディソープ、歯ブラシはある。コンディショナーはなくボディソープと言っても全然泡立たない固形石鹸だ
  • 水圧はかなり弱め
  • トイレットペーパーは実費と案内されていたが、実際はハウスキーピングのたびに1ロールだけ置いていってくれる
  • タオルはバスタオル×7、トイレのタオル×1のみ。これもハウスキーピングの際に交換してもらえる
  • ハウスキーピングは週に2回、必ず本人がいるときにやって来ることになっている。つまり授業中だ。
  • インターネット環境はかなり貧弱。部屋自体にはWiFiも有線も無料・有料問わずインターネット環境はなし。ロビーでは無料WiFiが使える。
  • ポケットWiFiが一人一台貸し出され、普段はLTE通信が可能。ただしLTEとは言っても速度は遅い。また、電波も悪く3Gもしくは2G(!)になることも多々ある。3Gの場合は実際のところは繋がらないに等しい。ちなみにキャリアはSMART。
  • ポケットWiFiは1ヶ月ごとにプリペイドのロードが切れるらしく、切れるとスタッフに更新してもらうまでまともに使えない。これは自分のようなオフライン恐怖症にはかなりの痛手なので強く改善して欲しいと思ったところ。
  • 冷蔵庫があるので飲み物なんかは買って冷やしておける
  • 流しはあるがコンロはなく、火気厳禁。そういうわけで今のところ使うことはないが長期滞在ならIHのコンロとか買って部屋で作ってもいいかもね(実際にやってる人もいる)
  • 部屋の中は禁煙だがベランダで吸うのはOKらしい
  • すぐ近くにセブンイレブンがあるのは非常に助かる
  • MBAの生徒は徒歩数分の系列ホテル(Crown Regency)のジムとプールが無料で使える。なお、利用の際は日本と違って特に上履きに履き替える必要はない。ちなみに更衣室はない。
  • Crown Regencyにはスタバあり。またここへ行く途中にマックとJollibeeがある。
  • 他の学校と違い、3食ついているわけではなく朝食だけ。昼と夜はどこかに食べにいくか買ってくる必要があるが近隣にはそれほど食べるところがない。かつローカルフードが多い。すぐ近くのタイレストランは現地の相場から見ると少し高めだが結構おいしくて毎日のようにお世話になっている
  • 徒歩10分くらいのところにロビンソンというモールがありここで大抵なんでも揃う
  • 現地の移動はほぼタクシー。めっちゃ安い。
  • 割りと近めのところにAyala CenterとSM City Mallという大きなショッピングモールがある。タクシーで行くが片道60ペソから80ペソくらい
  • 両モールには飲食店がいっぱい入っていて、ローカルフード以外も多くある
  • 両替はロビンソンでも可能だし、新生銀行の国際キャッシュカードがあれば街なかのATMでも下ろせる。自分はなんとなくモールのATMでしか下ろしていないが
  • マクタン空港でBaggage Claimを出たすぐのところに両替所あり
  • 洗濯はホテルに入っているクリーニング屋で。3kgまで90ペソ。レギュラーだと2日後にできあがり土日もやってる

ちなみに、セブ島といえばリゾート地のイメージだが学校のあるセブシティは全然リゾートではない。
と、こんなところで最後にとりあえず最初の1週間を過ごしての感想を。

一週間過ごしてみて

  • 到着した次の日はいきなり何もない日なので相当ヒマ
  • 初日は各コマで自己紹介を繰り返すことになり、自己紹介スキルだけがあがっていくw
  • 英語を集中して聞き続けるということに慣れていないので特に初日は疲れた。他の生徒も同様のことを言っていたので多かれ少なかれみんなそうなのかと
  • 2日目からは先生の言っていることが突然聞き取れるようになりだいぶ楽になった。おそらく初日を経てスピードなどをアジャストしてくれたからだと思われる
  • 意見を言ったときになぜそう思うのか理由や根拠を徹底的に聞かれるのは結構大変。英語で自分の言いたいとこを表現するのも大変だし、そもそも大して理由がない場合もあるw
  • 自分の場合、宿題として動画を見るってのがあって大変だけどこれはこれであり。宿題でもなければ字幕なしで映画とかドラマとか見る機会はないので。ただし、わからなくてめっちゃ凹む可能性もありw
  • グループクラスに関しては正直今も悩んでいる。というのも英語とはいえ同レベルの人とのディスカッションであること、マンツーマンクラスと比べて自ずと発言の機会は減ってしまうことから追加費用を払ってマンツーマンクラスに変えたほうがいいかとも思ったり
  • 夜は割とヒマなので飲みに言ったり、宿題したり人それぞれ。自分の場合は誘われたら飲みにいくけどあとは部屋で宿題したりDuo眺めたりしてる
  • 色んなバックグラウンドを持った人がいる。普段の生活では知り合うことはなかったと思うのですごく良い。なお、IT系が多めではある。
  • 思った以上に東南アジア感すごくてアレ。自分は初東南アジアだったので余計そう感じるのかも知れないが。
  • 食事は不味くはない。が、好みではない。イタリアンとかアメリカンな洋食好きの自分にとっては少々苦痛。
  • 物価が安いのはいい。ご飯とかも安い。ただし、Ayalaとかに入っている欧米系のブランドとかは日本とあまり変わらない
  • 国際キャッシュカードはやはり便利だ。国際キャッシュカードでお金をおろした場合のレートは2.5円/ペソだった。ただし、200ペソの手数料がかかるのでそれを高いと思うかは人それぞれかと。
  • 想像はしていたがネット回線は貧弱なのでiTunesで映画ダウンロードして観るとかは無理。諦めたほうがいい。
  • なんか最近お腹痛いのでヤクルト買ってきて飲み始めてみた。というかヤクルトってこっちでも売ってるのね!
  • お酒はすごく安くていい。でも炭酸水とかトニックウォーターとかがどこを探して売ってなくて困ってる。
  • お店で飲めるお酒はほとんどが薄味のビール。たまにワイン。それ以外の酒はバーとか行かないと無理。ちないにバーでジントニック頼んだけど炭酸を感じない何とも微妙なものが(不味くはない)

写真とか

滞在中のホテルの部屋。見たとおり綺麗。
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ホテルから見た夜の景色。左に見えるカラフルなビルがCrown Regency。27階なので綺麗。
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到着した日の夕飯。店とかわからないので最寄りのセブンイレブンで。
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翌朝の風景①
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翌朝の風景②
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Ayala Center。開店早々なのでまだほとんど人がいない。
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Ayala Center近辺の風景。このあたりは高層ビルも多く都会的。
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ただし、これがセブの日常の風景である。
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最寄りのセブンイレブン
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毎日のようにお世話になってるタイレストラン。
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SM City Mall。Ayalaよりこちらのほうがローカル色強し。
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とある日の夕飯。これでたったの140ペソである。日本円にして350円くらい。
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